2024.06.20 ギャッベ
気取らず素朴な文様と印象的な色彩でお部屋に彩りを与えてくれる「ギャベ」。
その人気の高さからギャベ柄の手織り以外のものも多く出回っているようですが、本来のギャベの特徴はイランの遊牧民カシュガイ族の女性たちが寒暖差の大きな標高の高い地で家族の幸せを願って快適に暮らせるように手間暇をかけて作る手織りのじゅうたんです。
カシュガイ族のギャベは羊毛のみで織られ、表に出ない横糸にも羊毛が使用されます。羊は毛の繊維が長く柔らかいザクロス種で、縦糸に一目一目結んでいくためとても丈夫で長持ちします。
ギャベの織り方は、母から娘に引き継がれていきますが、どんな色や柄にするかは本人の感覚で作り上げていきます。結婚する時には自分で織ったギャッベを嫁入り道具として持参するとの事です。
品質の良いウールのふっくらとした質感と草木染めの可愛らしいデザインが美しく、大きな魅力となります。
本物の魅力を感じたい方にはイラン以外の国で作られる「ギャベ風」の絨毯が多く出回っている事を知っておく必要があります。
見た目が同じようでも糸の結び方やウールの質などが本来のギャベとは違います。気になる方は品質表示や産地など確認してみて下さい。
画像はギャベの中でも「カシュクリ」と呼ばれる織りの細かなタイプです。
もともと「ギャベ」とはテント生活で使いやすい分厚くてざっくりとしているものでしたが、時代の変化により一般の住宅にも使いやすい意匠性に富んだものも増えてきました。
織りが細かいものは、遊び毛も少なく、軽く、デザインが繊細な特徴があります。そのためギャベの中でも高価なものが多いです。
同じ絨毯の向きを上下に変えてみました。
手織りじゅうたんならではですが、同じ場所でも方向によって濃淡が変わるのが分かります。
また織りが細かいギャベはデザインも細かくきれいで艶があり、滑らかな触り心地で気持ちいいですよ!
裏返して分かる事は、織りの細かさです。
これだけ繊細なことを手作業で少しづつ織り上げて行くのですね。
そして同じものが一つとしてないことも手織りじゅうたんの魅力です。
ちなみにこのような「大樹」の柄は「家族の健康や長寿への願い」「家・家系の繁栄」「子どもの健やかな成長」などの願いが込められた文様です。
ギャベの上質なウールは艶があり、何十年も使い続けられる耐久性もあります。
知れば知るほど奥が深い「ギャベ」の魅力
ぜひ実物を手に取ってお確かめください!
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