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暮らしが快適な空間へ変化する動線スペースの取り方

2025.11.15 ベッド リビング ダイニング

暮らしが快適な空間へ変化する動線スペースの取り方

素敵な家具を揃えたのに、なぜか部屋が使いにくいと感じることはありませんか?

 

その原因は「動線」にあるかもしれません。

 

リビングのソファ、ダイニングテーブル、寝室のベッド。

これらの大きい家具を配置する際、人が快適に移動できるスペースを確保することが重要です。

 

最低限必要な通路幅を知り、動線を意識した配置を行うだけで、同じ間取りでも驚くほど広く快適に感じられます。

 

この記事では、日々の暮らしを快適にする家具配置の基本をお伝えします。

目次

1.動線を確保する重要性と基本の考え方

快適な室内空間を作るために最も大切なのが「動線」の確保です。

 

動線とは、日常生活の中で人が移動する通り道のことを指します。

 

この動線が十分に確保されていないと、どんなに素敵な家具を配置しても、通る際に家具に当たったり、家具が邪魔で通れなかったりと、日々の暮らしにストレスを感じてしまいます。

 

家具を選ぶ前に、まず動線について理解しておくことが、快適な空間づくりの第一歩となります。

1-1.人が快適に移動できる動線幅とは

動線とは、部屋の入口からソファへ、キッチンからダイニングへ、寝室からクローゼットへなど、日常的に人が移動する経路のことです。

 

人が一人通るために最低限必要な幅は約6cmとされています。

 

体を横向きにすれば45cmでも通れますが、毎日の生活でストレスなく移動するには60cm以上が理想的です。

 

特に荷物を持って移動する場合や、頻繁に人が行き来する場所では、さらにゆとりを持たせることが大切です。

1-2.動線確保の具体的な数値

動線の幅は、使い方によって必要なスペースが変わってきます。

 

人が一人で通る場合は60~70cm二人がすれ違う場合は、110~120cmが目安となります。

 

また、ダイニングチェアを引いて座る動作には約80cm、座っている人の後ろを通る場合は95cm以上必要です。

 

メインとなる動線、つまり玄関からリビング、リビングからキッチンなど頻繁に通る場所は、80cm以上確保すると快適です。

2.リビング・ダイニングの動線の取り方

リビングダイニングは家族が集まる中心的な空間であり、ソファとダイニングテーブルという大型家具が配置されます。

 

この二つの家具を適切に配置し、十分な動線を確保することが、快適なリビングダイニング空間を作る鍵となります。

 

家具のサイズ選びと配置場所を工夫することで、同じ広さでも驚くほど使いやすい空間に変わります。

2-1.ソファでのくつろぎと動きやすさの両立

ソファを配置する際は前面や側面に十分なスペースを確保することが重要です。

 

ソファの前にローテーブルを置く場合、ソファとテーブルの間は30~50cmが適切でこれにより足を伸ばしてくつろぐことができます。

 

ソファの横を人が通る場合は最低60cm、できれば70~80cmの通路幅を確保しましょう。

 

ソファを部屋の中央に配置する場合は背もたれの高さが70cm以下の低いデザインを選ぶと圧迫感が軽減され見通しも良くなります。

2-2.ダイニングでの食事と動線を両立させるコツ

ダイニングテーブルの周辺は椅子を引いたり人が通ったりするため、特に広いスペースが必要です。

 

椅子を引いて座るためにはテーブルから約75~80cmの空間が必要となります。

 

さらに座っている人の後ろを別の人が通る場合はテーブルから95cm以上のスペースを確保しましょう。

 

テーブルのサイズは一人あたり幅60cm、奥行き40cmが基本となります。

 

4人家族であれば幅135~160cmのテーブルが適切なサイズといえます。

3.ベッド周りの動線を整える

寝室は一日の疲れを癒す大切な空間です。

 

ベッドという大型家具を配置する際も、動線の確保を忘れてはいけません。

 

ベッドメイキングのしやすさ、クローゼットへのアクセス、部屋の出入りなど、日常の動作を考慮した配置が重要です。

 

適切なスペースを確保することで、毎日の寝室での時間がより快適になります。

3-1.ベッドのメンテナンスしやすい空間づくり

ベッドを配置する際はベッドメイキングがしやすいように壁から10cm以上離して設置することが大切です。

 

そうすることで、湿気対策にもなりシーツ交換もスムーズに行えます。

 

ベッドの足元には50cm以上のスペースがあるとベッドメイキングが快適にできます。

 

ベッドの側面の通路は寝室は頻繁に人が行き来する場所ではないため50~60cm程度で十分です。

 

ただしクローゼットへの動線となる住宅構造の場合は65cm以上確保すると使いやすくなります。

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3-2.寝室全体の使いやすさを高める技

寝室にはベッドのほかにチェストやドレッサーなどの収納家具を配置することが多くあります。

 

これらの家具は引き出しや扉を開けるためのスペースが必要です。

 

引き出しや開き戸を開ける場合は家具の前に80cm以上のスペースを確保しましょう。

 

また引き出しを開けた状態で人が横を通る必要がある場合はさらに60cm追加して合計140cm程度の空間があると理想的です。

 

家具は壁際にまとめて配置し中央にはベッドと動線のスペースを確保すると寝室全体がすっきりと使いやすくなります。

4.まとめ

心地よい住まいづくりの秘訣は家具そのものの選び方よりもどう配置するかにあります。

 

特に動線を広く確保することが快適な暮らしを実現する最大のポイントです。

 

動線とは人が日常的に移動する通り道でありこの空間が狭いと毎日の生活にストレスを感じてしまいます。

 

基本的な動線幅は一人で通る場合で60~70cm、二人がすれ違う場合は110~120cmが必要です。

 

ソファやダイニング、ベッドといった大型家具を配置する際はこの基本を守りながらそれぞれの家具特有の必要スペースも考慮しなければなりません。

 

リビングのソファ周りではソファとテーブルの間に30~50cm、側面の通路に70~80cmを確保します。

 

ダイニングでは椅子を引いて座るために75~80cm、後ろを通るために95cm以上が理想的です。

 

寝室ではベッドを壁から少し離して配置し足元に50cmのスペースを作ることでベッドメイキングがしやすくなります。

 

チェストなどの収納家具の前には引き出しを開けるために80cm以上の空間が必要です。

 

これらの数値を目安に家具を配置すれば限られた空間でも快適に暮らせる環境が整います。

 

新しい家具を購入する前にまず今ある家具の配置を見直してみることから始めてみてはいかがでしょうか?

 

動線を意識するだけで驚くほど暮らしやすい空間に生まれ変わります。