年に2回行われる毛刈りは、遊牧民と羊の信頼関係の賜です。
羊は、ギャッベの素材となる羊毛以外にも、乳からはチーズやヨーグルトを作り、食用や交易品にもなる遊牧民の大切な財産なのです。
刈りとった羊毛の汚れを取り除ぎ、手作業で糸をよるのは女性の仕事です。
男性は羊を遊牧し、女性は家でギャッベを織ります。
カシュガイ族の女性たちが大事に紡いだ毛糸は、一度工場に運ばれ、染色します。
これは、大きな窯で大量に染め上げ品質を安定させるためです。
染色された毛糸は、またカシュガイ族のもとに返され、織り子さんがひとつひとつ丁寧に織っていきます。
ギャッベは前後2列に張られた縦糸に、色糸を結んでパイル(毛足)を作ります。
一段終わると横糸を打ち込み織り進む、トルコ結び、又はペルシャ結びで製織され、耐久性に優れています。
毛足を引っ張っても糸が抜けない構造になっており、頑丈で長期間の使用が可能です。
一目ずつ結んでカットしてパイルを作ります。
一列結びきると鉄櫛でたたいて結び目を締めます。
大きいものは数人かかりで作業をすることもあります。
織られたギャッベは洗浄されます。
織り作業中に残った糸くずや不純物が取り除かれます。
その後、日光で乾燥され、その時に色の定着も図ります。
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